生まれ変わった外観。和の趣を大切に、今回採用されたのは、緑の深い上品な外壁材。天然の貝・砂・石の持つ素材感をアクリルシリコン樹脂結合材でくるんだ高耐久性の外壁素材です。
玄関をはいると正面に、この度こちらに移設された元素材、欄間建具がお出迎えします。またこの玄関ホール周りには、今後もより便利にすっきり過ごせるよう、今回特に多く収納スペースを設けました。
玄関より正面建具を開くと、キッチン・ダイニングエリアへとダイレクトに繋がります。ただし実はこちらはややプライベート用。来客の際にはこの障子は開かずに、玄関から廊下を左に向かい、別のドアからリビングへ通されるとういう流れを想定。
リビングの入り口側より見る。玄関を隔て、さらにその奥の裏口、左右に位置するプライベートエリアへと、きわめてスムーズな導線を実現。
リビングに設けた小上がり。この小上がりの上で、キッチンカウンター越しに、皆で心地よく集えます。床の間の右隣、中央正面のロールスクリーンの中は、お仏壇スペース。この家を大切残してくれたご両親もご一緒に、ここで皆で心地よく集えます。
築100年の建物しかり、工事中天井より、威厳漂う小屋張りが現れました。ずっと100年天井内に隠れていたこの素材、折角なのでこんな機です、吹き抜けにして「現し」にしてしましょうと相成りました。結果は大正解。空間に高さが加わり、とてもより広がった印象になりました。書院や欄間とともに、さらにこの空間に無二の趣を与えてくれます。
キッチンよりリビング側を見る。キッチンに立つと、実はこの空間の元素材がすべて愛でられる、最高のアングルが独り占めできたりします。耐震補強を兼ねて造作した奥コーナーの斜め壁には、テレビを壁掛けにして設置。
夜のダイニングエリア。カウンター上のペンダント照明、花彫りステンドグラス越しに現れる柔らかい光が、落ち着いた空間を彩ります。
南側の後に増設されたお部屋は、和モダンなプライベートルームへ。耐震補強・断熱処理もしっかりと施され、とても快適に過ごせる空間へと生まれ変わりました。
1F裏口側の収納スペースとプライベートルームへの入り口。こちらのプライベートスペースは元キッチンだった場所。かつて、こちらからできた食事を居間まで運ぶのは、さすがにちょっと大変だったと思います。
元キッチンだったプライベートスペース。窓下に設けたカウンターに腰かけて、これからは、窓越しにゆっくり庭の緑を愛でられます。
洗面所エリアは、ややナチュラルな木を基調にしました。収納力を誇る洗面台と仕上がりに定評のある人気のガス衣類乾燥機を導入。
洗面所から続く浴室エリア。こちらもナチュラルな基調にそろえ、やはり温かみのあるベージュ系でまとめて。
今回耐震補強に伴い、かけなおしをした階段と小窓。アンティーク調のホール照明が空間に温かみを添えます。
2Fのフリースペース。こちらは施主様がお持ちの沢山の本やCD、レコード等を上手に収納しながら鑑賞できるエリアに造作しました。左のテラス窓の外には、ペントハウスを思わせるサニーハウスが広がります。人目を気にせず天体観測ができたり、天候によらずに洗濯物が干せたり。